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「思い込みの力」を味方につける


以前から面白いなと思っていたのですが、お風呂あがりにラジオの野球中継を聞きながらドライヤーをかけていると、決まってホームランやタイムリーヒットで観客が沸き、アナウンサーの興奮した声がしているような気がするのです。


はっきりと聞こえるとまでは言えませんが、気のせいというにはもっとしっかりとした感じで、ドライヤーのガーガーいう音にかき消されているけれども、確かに歓声があがっている「ような」気がするのです。


でも、ドライヤーをやめると、まだバッターは打ってもいなくて、アナウンサーが「次は内角を攻めるでしょうか」なんて言っていて、「ああ、やっぱり気のせいなのか」と思うのですが、これがまた毎回なので、「ちょっと、気のせいとも違うだろう」と思ってしまうのです。


それでいろいろと考えたあげく、最近私が出した結論というのが、


これが「思い込みの力」というやつではないか!


というものです。


「野球の試合展開がもっと面白くなって欲しい」という願望が、ラジオ中継がドライヤーの音でかき消された時に、活発に働き出しているように思うのです。もしかしたらガーガーいう音が歓声や興奮した声に似ているというのもあるかもしれません。


思い込みはこうした「こうなって欲しい」というプラスの願望だけでなく、「こうなって欲しくない」といったマイナスの願望にもよく現れます。


「幸せな思い込み」と「不安な思い込み」と言ってもいいでしょう。


「私はみんなから好かれている」と思い込めれば、リラックスして人と接することができ、笑顔や冗談も飛び出しやすくなります。すると、最初は単なる「思い込み」だったのが、実際に周りからも親しみをもたれ、現実になっていくことがよくあるのです。


反対に「不安な思い込み」も強力でしつこいものがあります。


「黙っていた」とか「視線を外した」とか、ちょっとした態度や言葉に「不安な思い込み」から「私を嫌っているのではないか」という意味を結びつけて、ドンドンふくらませてしまうのです。


そうなると、こちらも態度が固く緊張して、ぎこちなく、よそよそしくなってしまい、相手のほうからも話しかけにくくて、疎遠になりやすくなっていくのです。


思い込みは癖のように染み付いているので、変えていくのも時間がかかります。


最初は、「ああ、また思い込んでいる」と、変えようとせずに自分を観察していきます。癖を意識するのと同じですね。


そのときに、「またやってしまった!ダメだなぁ!」と自分を責めないでください。「やってる、やってる」と面白がる感じがいいでしょう。


そして次は大げさかもしれませんが「好かれたらいいなぁ」とか「友達になれたらいいなぁ」というプラスの思い込みを心の中で唱えて生きます。


ポイントは「そんなふうに思い込んじゃダメ」と打ち消さず、新しい癖をつけていくように、プラスの思い込みを自分にしみこませていくところです。


バカバカしかったり、気恥ずかしかったりすると思いますが、心の中で唱えていることなので遠慮はいりません。思いっきりプラスの願望を作って唱えていきましょう。


さらに、願望がかなっている場面をイメージとして同時に思い描くのも効果的です。


ぜひ、試してみてください!


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