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時には「人生の流れ」を感じてみる


梅雨に入ってから、夏を思わせる暑さが来たかと思えば、横綱級の台風で梅雨明けのような集中豪雨に見舞われ、このまま季節はどこかへ行ってしまうのではないかと心配してしまうほどです。


しかし、蝉が鳴き始め、家でソウメンやスイカを食べたりしていると、やはりナンのカンのといっても夏は来るし、季節はいつも通りめぐっていくのだなと感じます。


一日一日の天気に目を奪われてばかりいると、季節の大きな流れに案外気がつかないもののようです。


心の病や悩みごとの渦中にいると、「早くこの苦しみを取り去り、何とかできないものか」あるいは「これからもずっとこの苦しみから逃れられないに違いない」など、今襲ってきている苦しみや辛さの中を行ったり来たりするばかりになります。


そんな中では、少しでもラクにしてくれたり、いくらかでも先の見通しを持てることは、この辛さを耐えて、快方に向かう大きな力になります。


けれど、時には季節の流れを感じてみるように、自分の人生の大きな流れを感じてみるのも役に立つことがあるかもしれません。


この苦しみや辛さは、今までの生き方がいろいろな意味で限界にきていることを表している場合がよくあります。


これ以上我慢を続けていれば、体も心も壊れてしまうと警告を発していたり、周りからの束縛や自分自身のプライドや信念からくる束縛から解放されたいという、心の声を代弁していたりもします。


「人生の流れ」とは「自分自身の歴史」でもあります。自分にとって印象的な出来事を並べ、たどっていくと、それらの間にいろいろなつながりが見え、「流れ」が浮かび上がってきます。


またそこには、ひと筋の流れだけでなく、いく筋もの流れが折り重なり、並行している場合も少なくありません。


そうした「流れ」を感じるところからさらに浮かび上がってくる「意味」は、この苦しみや辛さに翻弄される自分自身を別の角度から支えてくれる、もうひとつの大きな力になってくれることでしょう。


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