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心をいろんな色にして、しなやかに!


心がすぐ折れてしまうので、もっと強くしたいのだが、どうすれば強くなれるのだろうか?


こうした問いかけは、うつやパニック症状をもつ方々から、とてもよく頂くものです。そして多くの場合、やりたいことや、やらなければいけないことに体がついてこないほど疲れはて、あるいは追い詰められています。


まるで、馬車を引く馬が水も食べ物も休息も与えられずに走り続けて、へたりこんでいるところに、「走れ!、走れ!」とムチをひたすら打ち込んでいるようなものです。


これは、「意志が弱い」どころか「強すぎて」、体にとって過酷なことになっているといってもいいでしょう。


「早く先を急いで走らなければ!」という不安と焦り一色に心が塗りつぶされているわけです。


でも、実際は心のどこかで疲れやしんどさ、先行きの不安をちゃんと感じていたり、あるいは、「そんなに先を急がなくてもいいんじゃないか?」「そこまでやる必要はないんじゃないか?」と迷っていることも少なくありません。


けれども、そうした弱音や迷いは強い心を邪魔する悪い奴とばかりに片隅に追いやられ、皮肉なことに体がついてこないという結果を招いてしまうのです。


だから、心を強くして折れないようにするためには、片隅に追いやられた不安や迷いという「さまざまな色」を取り戻し、心を一色から、いろんな色で豊かにする必要があるわけです。



また、物事を反対から眺めたり、横からも眺めたりして、いろんな見方をしてみるのも、心の色を豊かにしてくれます。


心がいろんな色で豊かになればなるほど、自分の置かれた状況や体の状態によって、心はバランスをとろうと様々に変化することができ、極端に走って行くことにブレーキをかけ、全体を保ってくれます。


心は一色では、もろいもの。


いろんな色で心をしなやかにして、折れない心を育てていきたいものです。


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