心の免疫力？

2021/10/23
このところのウィルス騒ぎで注目されているのが免疫力です。特に誰もが生まれながらに持っている「自然免疫」は、それが普通に働いていれば、今回のウィルスの重症化をほとんど防ぐことができると言われています。さらに、この「自然免疫」は防ぐ相手を選びません。ほかのウィルスであろうが、細菌であろうが、体にとって「異物」と認識したものは何でもオシッコやウンチにして外に出そうとする、そんな働きなのです。


例えて言えば、家の中にゴミや不用品がないか目を光らせている「掃除屋さん」といったところでしょうか。


単純なことですが、自分の体をそうやって頻繁に掃除しまくっていると、病気の元が体に根付く前に排除され、それで健康が保たれるわけです。


勿論、その「掃除しまくる働き」である「自然免疫」が加齢などで衰えてくると、病気にかかりやすくなります。だから「自然免疫」が衰えないように、睡眠、バランスのとれた食事、日光を浴びながらの適度な散歩などが推奨されるわけです。


では、心にもそうした免疫力があるのでしょうか？


「心の免疫力」という専門用語はありませんが、「異物を排除して健康を保つ」という働きに似たようなものはあります。


心にとっての異物としては、不安や後悔、自己嫌悪などがありますが、これらを排除、あるいは中和して、穏やかな心を取り戻すために役立つのが、安心させ、なぐさめ、肯定してくれる言葉です。


例えば、「大丈夫だよ」、「気にすることはないよ」、「それでいいんじゃない」、「よくやったよね」、「あの時はそうするしかなかったと思うよ」などなど。


不安や後悔、自己嫌悪といった異物が心に入ってくるたびに、こうした言葉が自然と思い浮かんでくると、異物が中和され「まあ、いいか」と思えたり、物事にまぎれて忘れてしまったりして、心に根付くことがありません。


こうした言葉は、身近な人や信頼している人から言ってもらえると強力です。けれど、自分自身で唱えるだけでも案外、効果があるんですよ。


ポイントは繰り返すこと！


何度も繰り返していくと、癖がついていくように、こうした安心させてくれる言葉たちが心にしみ込んでいき、意識しなくても異物を中和し、排除していくようになるのです。


さらに、休養や睡眠を十分とって、疲れを癒し、体がリラックスしてくると、心にもゆとりが生まれ、こうした「心の免疫力」も高まります。


何気ない、ありふれた言葉たちですが、軽い気持ちで、日々の暮らしの中に招き入れてみてください。


《ﾜﾝﾎﾟｲﾝﾄ》一覧へ戻る