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休息にも準備が大切!
2016/07/21
最近は海外からの観光客が増えて、バス停でボーっとしていると、突然英語で道を聞かれたり、「このバス停で待てばいいのか?」と聞かれることがあります。
けれど、いつもそういうことが不意打ちのようにやってくるので、アワアワしながら英単語がほとんど思い出せずに、結局身振り手振りで終わってしまい、後で「うまく伝わったかな?」と不安になったり、「日頃から英語に慣れて、準備しておかないといけないな」と後悔してしまいます。
実は、うつや不安障害を持っている方々が、休息をとる場合にもこれと同じように、ある程度の準備をしておくことが大切なのです。
「休息をとるなんて、簡単なことじゃないの?」と疑問に思うかもしれませんが、特にうつや不安障害を持っている方々は、もともと休息をとるのが苦手な人が多いのです。
たとえば、家事や仕事がたまったままだと「気になって休めないから」と、休むことを後回しにして、たまったものを片付けにかかるとか。
人によっては、何もせずにボーっと休んでいるのが落ち着かなかったり、時間を無駄にしている気がして、近所やお友達の世話をやいたり、同僚の仕事を手伝ったりしてしまうこともあります。
「休息」イコール「怠けている」イコール「悪いこと」という図式が染みついている人も少なくありません。
確かに、気力が十分あって、うつや不安障害を持っていなければ、休まず働いたり、やることを次々とこなしていくのは、周りから感謝され、高い評価を受ける、すばらしいことです。
けれど、いったん気力が下がり、集中力や記憶力が落ちたり、不安やだるさ、おっくうさなどの症状が出てくると、休息をとらないノンストップ状態は、症状をどんどん悪化させてしまうのです。
だから、うつや不安障害があるときには、「休息をとることが一番大切な仕事なんだ!」というくらいに考えておかなければいけません。
しかし、もともと「休息をとる習慣」がないので、準備しないままに家事や仕事が始まってしまうと、流れに流されてしまい、やり慣れたノンストップスタイルがつい出てしまうものです。
そこで、家事や仕事を始める前に、「ひとつのことが終わったら5分休もう」とか「お茶を一杯飲もう」というふうに言い聞かせたり、「1時間ごとに椅子から立って、体をほぐそう」というふうな、自分なりの「休息計画」や「休息イメージ」を作っておくことが大切です。
最初のうちは、いくら準備していてもそううまく休息がとれるものではありません。
何しろ、正反対のことをずっと大事に思ってやってきたわけですから。
けれど、根気よく、時間をかけて繰り返し、繰り返し準備を続け、少しずつ休息が増えて、いつのまにかそれらが自然な習慣になっていくと、きっと症状の回復だけでなく、再発を予防する大きな力にもなっていくことでしょう。
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