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熱中症対策とうつ病対策

2013/07/24
梅雨が明けて、夏本番の暑さが続き、メディアでは熱中症への注意が連日のように呼びかけられています。


「暑さを我慢せず、クーラーをつけて、こまめに水分補給を!」という具合ですが、昔はこんな親切な呼びかけはありませんでした。


40年近く前の運動部では、のどの渇きを我慢することもトレーニングの一環で、「水を飲むと体が重くなって、動きが悪くなる」と常識のように言われていました。


何しろ「巨人の星」「あしたのジョー」「ど根性ガエル」など「スポ根(コン)」「ど根性」マンガの全盛期です。


部活のトレーニングや合宿で脱水症状を起こすと、「あいつは真面目に頑張ったな、よくやった」というふうに受け止められていましたから、今では信じられないことです。


高校時代になってバスケ部がスポーツ飲料をこまめに飲みながら練習しているのを見て、「羨ましいな」とか「かっこいいな」と思いながら、「もしかして自分たちは無駄な我慢をしてきたのかな?」とようやく目が覚めていきました。


水分補給は今や熱中症対策の常識ですが、それでも高齢になってくると、のどの渇きを感じにくくなってきたり、トイレが近くなるのであまり飲みたくないと意識的に我慢してしまうことも多く、この時期にはしつこいくらい呼びかけがなされています。


さて、熱中症対策に欠かせないのが水分補給なら、うつ病対策に欠かせないのは睡眠補給、休養補給、リラックス補給ということでしょうか。


こちらはまだまだ常識といえるほど定着していません。


40年前の「ど根性」の精神論が今でも幅を利かせていますし、「周りに迷惑をかけるから」とか「怠け者と思われたくないから」という意識にも根強いものがあります。


熱中症対策の定着と同じように、うつ病対策も広く浸透し、周りに気兼ねなく治療に専念できる日が早くきてほしいものです。


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