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甘えと厳しさは使いよう
2012/11/23
日に日に寒さが身にしみる季節になってくると、出かけたり何かの作業をするのにもついおっくうになって、後回しにしたくなります。
ところが、早々と手袋を出して、冬用の暖かい靴や衣服を身につけると、不思議なことにそれだけで何となく遠くまで足をのばしたくなったり、何かにとりかかりたくなってきます。
似たようなことは、長靴とレインコートでしっかり身を固めると、かえって強い風雨の中に飛び込んでいきたくなるとか、ゴム手袋をすると、水まわりのひどく汚れたところの掃除にもつい気合が入ってしまったりするとか、そういうことが結構あるのではないでしょうか?
ほんの少し、自分の体を寒さやストレスから守ってあげるだけで、それまでためらって、なかなか取り掛かれなかったことに、すんなりと入っていける場合が少なくありません。
それでも一方では、「こんなに早く手袋をしているなんて、おおげさで寒がりだと思われそうで恥ずかしいな」とか「まだまだこれから寒くなるのに、こんなに早く手袋をするようじゃ、先が思いやられるし、ますます寒さに弱くなってしまうよ」と思って、つい「まだまだ我慢だな」とか「何のこれしき」とストイックにこらえてしまうことも案外多いように思います。
どこか「甘やかせば、弱くなってしまう」、「厳しく追い込めば、強くなるはずだ」という考えにとらわれすぎているのかもしれません。
あるいは、一度甘えてしまうと我慢ができなくなって、甘えが際限なく続いてしまうのではないかという不安から、なかなか厳しさをゆるめられずに最初の一歩が踏み出せないということもあるでしょう。
でも、甘えと厳しさは使いようです。
おっくうで身動きがとれなくなっているのなら、思い切って甘えて動きをつくってみましょう。
そして一旦、動き出してしまえば、体が温まって手袋がいらなくなるみたいに、甘やかせる必要も自然と薄れていくと思います。
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