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気力測定器があったなら

2012/10/17
ノーベル賞の受賞でIPS細胞の技術が注目されているこの頃ですが、私が以前から待望している夢の医療技術に「気力測定器」があります。


体温計とか血圧計のように、簡単に自分の今の気力が測定できたら、心の病の回復や安定にとって、どんなに大きな力になるだろうと考えるからです。


「熱があるから横になっているわ」と言うのと同じように「気力がこんなに下がっているから横になっているわ」と言えれば、周りの人に理解してもらいやすいですし、無理な誘いを断るのもラクにできます。


そして何よりも「こんなに気力が下がっているのだからやめておこう」と自分自身のあきらめがつきやすいというのも助かります。


「怠けているだけじゃないのか?」「甘えているのではないのか?」という疑いも、はっきりと測定値で示されれば払拭できるからです。


無理や頑張りで気力がさらに下がるのを防ぐだけでなく、そうした自責の念や罪悪感が軽くなることでも、気力の消耗は少なくなりますし、さらに、どんな過ごし方が気力を上げてくれるのかや、逆に気力を下げてしまうのかもわかりやすくなります。


そして、活動と休息のバランスをとりながら、気力を使い切らないで少しずつ貯め、最終的に元の気力水準にまで高められれば完治ですから、それまでの活動と休息のマネジメントに、この「気力測定器」は大いに活躍するに違いありません。


しかしながら、そんな測定器のない現状では、体の「しんどさ」や「おっくうさ」などの症状を何とか「気力測定器」に見立てて治療を進めていくしか、残念ながら今のところ方法がないようです。


早く、こんな測定器ができないものか、待ち遠しい限りです。


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