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機械のリズムから生き物のリズムへ

2011/10/27
ひと雨降るごとに秋の深まりを感じる今日この頃。最近では神社仏閣の落ち葉集めには、もっぱら機械を使うところが多くなりました。


作業の効率はいいのでしょうが、近くを散歩する時には何となく避けて通りたくなります。掃除機のような大きな音というのもありますが、その連続した機械音がこちらの緊張を高めて、休まらない気持ちにさせてしまうからです。


反対に、今なおホウキでシャカシャカとはいている音を聞くと、どういうわけか心がなごみ、「秋だなぁ」と季節の深まりにしばらく感じ入ってしまいます。


似たようなことは、土木作業や建築現場の機械作業音と人の作業音の違いにも感じます。


人の作業にはどうしても筋肉の緊張と弛緩の繰り返しがあって、その出す音には音の小さい部分が繰り返されます。それが聞いている方にも心地よく、休まるような感じがするのでしょう。


筋肉だけでなく目や耳も刺激を与え続けられると疲れてきます。パソコン作業が疲れやすいのも、知らず知らずのうちに機械のペースにはまってしまい、連続して画面を見つめ続けてしまうからです。


こんなふうに見てくると、生き物は機械のような連続作業が苦手なことがよくわかります。緊張と弛緩、活動と休息を交互に入れていくのが生き物のスタイルなのです。


すると、そこには自然と波が生まれ、リズムが生まれます。


繰り返す海の波の音や風鈴、梵鐘など、安らぎを感じるものには生き物のリズムと共通したものがあるのではないでしょうか。


心が疲れてきたように感じたら、フゥーっと一息はいてひと休み。機械のリズムから生き物のリズムへと切り替えを意識してみるのもいいかもしれません。


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