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頼り上手は「小さく頼り、多くに頼る」

2011/07/25
うつや不安障害で心が疲れ、今こそ人の助けが欲しい状況にある人ほど、「人にはあまり頼りたくない」ともらすことがよくあります。


理由を聞くと、「人に迷惑をかけたくないから」とか「人から重いと言われて、嫌われたくないから」ということが多いようです。


ところが、当の本人は人から頼まれると断れなかったり、頼まれることが「必要とされ」「認められている」感じがしてうれしく、張り合いをもっている場合が少なくありません。


だから、立場を逆にして考えてみることで、「頼ることはそんなに悪いことではない」と気づいて、「苦しい時には頼っていいんですね」と気持ちがラクになることがよくあります。


また、頼ることに抵抗感が強いと、ついつい我慢して負担を背負い込み、最後は限界になってすべてを投げ出してしまうこともよく見受けられます。


そうすると、人によってはその結果を見て「やはり人に頼ると迷惑をかけてしまうんだ」という思いを強め、ますます頼れなくなり、同じことを繰り返し、悪循環に陥っていきます。


頼ることをやたら我慢するのではなく、早いうちから小出しにして「小さく頼る」と、こちらも頼りやすく、頼られた人も引き受けやすくなって、こうした悪循環を断ち切ることができます。


もう一つ、よくあることに、家族やパートナーのような特定の人にだけは頼れるけれど、その他の人には気を使って頼ることができないという場合があります。


このように頼り先が一人、二人の少数に絞られてしまうと、その人たちの存在がとても大きなものになり、その人たちとの関係によって、心がとても動揺しやすくなっていきます。


頼り先をなるべく多くして「多くに頼る」と、一人の都合が悪くなっても別の人がいるので、こちらも追い詰められることなく、気持ちに余裕が生まれます。
さらに相手に無理をかけなくなるので、頼り先との関係も安定したものになります。


人はお互い助け合い、頼りあうものです。それは人々を結びつける大切な関係でもあります。


だからこそ、お互い気持ちよく頼り、頼られるための「小さく頼り、多くに頼る」を心がけてみてはいかがでしょうか?


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