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長続きのコツはチャランポラン?!
2010/11/27
うつや不安障害の回復途中で、安心や自信を与えてくれるものの一つに「自分は物事を継続してやれている」というのがあります。
最初のうちは、散歩や洗濯、掃除というところから始めて、次第に買い物、料理、アルバイトというふうに元の生活になだらかに少しずつ近づけていくのが理想です。
仕事の場合でも、最寄り駅までの散歩、職場に行くところまで、職場で2、3時間過ごす、半日過ごす、定時まで過ごす、というふうに細かく段階に分けて試していきます。
そうした時に、一つの段階が継続してできるようになると、「自分はこれができるんだ」とホッとし、「この先ずっとできないのでは?」という不安が少しずつ軽くなっていきます。
ところが、この継続が長続きしないで、再びできない状態になると、気持ちの上での挫折感と先行きの不安が上乗せされ、大きなダメージを受けてしまいます。
そこで大切なのが「いかに長続きさせるか」です。
ただ、「長続き」や「継続」というとすぐにそれは「毎日やること」にしてしまうところが、うつや不安障害になりやすい人にとてもよく見られます。
知らず知らず「毎日やれること」をめざし、それに少しでも早く到達しようと焦ったり、頑張ったりしてしまうのです。
するとどうなるでしょう?
元々エネルギーの少ない心身は、すぐに息切れ状態になり、「このまま続ければ体が参ってしまいますよ!」と危険を知らせるために様々な症状を出してきます。
それでも「ここで踏ん張らなければ、この先ずっとできなくなる」という不安にかられて、危険信号を無視して、さらにエネルギーを振り絞ってやり続けると、最後には体がドクターストップをかけてきます。
これが「やりたくてもできない状態」「体がついてこない状態」です。
長続きをめざしながら、長続きが遠のいていくという皮肉な結果になるのです。
では、長続きのコツは何なのか?
それは「できる時にやればいいじゃない」というチャランポランな姿勢にあるのです。
「やっては休み、休んでは思い出したようにやってみる」、「気が向いたらね」とか、間が1週間あいても2週間あいても「やめたわけじゃないから続いているよ」、「今はただ休んでいるだけ」という姿勢です。
何だか「もっと真面目にやりなさい!」と怒られそうですね。
でも、「やれる時に」とか「気が向いたら」というのは、自分の体の状態に合わせて無理を最小限にしていく大切なポイントなのです。
また、やってみた後に必ず休みを入れて疲れ具合を確認し、心身の回復をはかっておくのも、息切れを防ぐのにとても効果的なのです。
「できない」のではなく「今は体に合わせて休んでいるだけ」。
こう考えるだけで、すでに「長続き」は始まっています。後はその間隔を体の回復に合わせてチャランポランに縮めていけばいいのです。
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