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回復途中の不安定さに振り回されない

2010/02/25
うつ状態から気力が回復してくる時には、焦りや不安が一時的に高まることがとてもよくあります。


そのような不安定さを「症状が悪化した」と勘違いしたり、「良くなっているのかわからなくなった」と途方にくれたりしないように注意が必要です。


服薬しながら休養を十分とることで、気力は次第に回復してきます。しかし、この回復は「気分が良くなる」精神面と「体が思うように動く」身体面とで時間差があります。


最初に精神面が回復し、それから身体面が回復するという順番です。


精神面では、気分や意欲だけでなく、集中力、記憶力、思考力なども一時的に回復してくるので、ついこのまま仕事や家事ができそうに感じてしまいます。しかし実際にやってみると、すぐに疲れてしまい、体がついてきません。この状態にイライラしたり、途方にくれたりすることが多いのです。


場合によっては、無理に体を動かそうと頑張りすぎて、返って気力や意欲を使い果たしてしまうこともあります。


また、いろいろと考える力が回復してくるので、考えが止まらず前よりも眠れなくなったり、先行きを考えすぎて前よりも不安が高まったりすることもよくあります。


精神面の回復の後、身体面が回復してくるまでには、ある程度の期間が必要です。どれだけの期間が必要かは、個人差があり、さらに休養の質と量がその期間に大きく影響してきます。


したがって、回復の時間差からくる不安定さに振り回されず、それまで通りの休養のペースを保ち続けることが、身体面をより早く回復させるためにとても大切になるのです。


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