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不安をなくすより、安心をふやす

2009/09/06
心の問題で悩み、苦しんでいる人にとって、不安は心を追い詰めるとてもやっかいなものです。


そのため、カウンセリングでは不安がなるべく少なくなるように仕事や家庭環境を調整したり、不安になりやすい物事のとらえ方を見直したり、過去の体験の影響をふりかえりながら整理したりしていきます。


しかし、不安はある程度少なくすることはできても、完全になくすことはできません。それは、これから起こる出来事を100%予測
することが不可能だからです。


また、不安は生き物が生きていく上でとても大切な能力でもあります。危険を察知して身を守ったり、失敗を想定して次善の策を考えておいたり。この能力なくして、社会生活は営めないと言ってもいいでしょう。


だから、不安を感じてしまう自分はダメだと考える必要はありませんし、不安を根絶しなければいけないと思う必要もありません。


不安はあって当たり前。ただ、強く感じすぎるために、日常生活が送りにくいだけなのです。


そこで、カウンセリングでは不安を少なくしていくだけでなく、安心を高める工夫もいろいろとしていきます。強い不安があっても、さらに強い安心感があれば、「少し待って様子を見てみよう」と静観できたり、「不安だけど、まあいいか」と受け流せたりするのです。


普段の生活の中にも、安心感を高めてくれるものはたくさんあります。それは、ホッとさせてくれ、ラクにさせてくれ、心地よくしてくれるものです。長年連れ添ったぬいぐるみやペット、お気に入りの音楽や香り、おいしい飲み物や料理、美しい絵画や風景、気持ちのいいマッサージやリラクゼーションなど。


あなたはどんなものに安心感を感じるでしょうか?


もし、なかなか思い浮かばないようなら、実際にいろいろと試してみましょう。「これはどれくらい安心させてくれるかな?」と感じを確かめていくだけで、不思議と気持ちもほぐれていきます。


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