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睡眠のちからA リラクゼーション
2009/06/27
心の問題を抱えながら不眠に悩む人はとても多く、症状の回復を不眠が妨げて悪循環に陥っている人も少なくありません。医療機関で処方された睡眠薬を使っても十分な睡眠が得られない人もいます。
眠れない理由は様々ですが、よく聞かれるのは、
・この先もこのまま変わらないのではと不安で眠れない
・明日うまくやれるか心配で眠れない
・漠然とした不安で眠れない
・ただ落ち着かなくて眠れない
・不安発作が起こるのではないか心配で眠れない
・このまま眠れないのではないか心配で眠れない
などがあります。
こうした不安や心配は緊張を高め、眠りに必要なリラックスを妨げます。よく知られていることですが、睡眠はリラックスして手足の毛細血管が広がり、体から熱が放出されて体温が下がる時に起こりやすいのです。
ですから、いろいろな考えごとだけではなく
・激しい音楽やTV
・パソコン作業やゲーム
・携帯でのメールやネット
・掃除などの家事
・トレーニングなどの激しい運動
といった活動も睡眠を妨げます。
時折、このような活動を「考えないで済むから」とか「疲れれば眠れるだろうから」と試す人がいますが、返って眠れなくなることが多いのです。
特に「睡眠のための飲酒」という考え方は、効果がないだけでなく、大量飲酒につながって肝機能をそこない、アルコール依存の危険性を高めてしまうので注意が必要です。
では、睡眠に必要なリラックスはどうしたら得られるでしょうか?
リラックスは緊張や興奮の反対です。ワクワクする楽しさよりも、ゆったりとした心地よさのイメージです。具体的には、
・湯船に入る入浴
・静かな音楽
・穏やかな香り
・軽いストレッチ体操
などです。それぞれの好みを大切にして心地よさを追求するとなお効果的です。
意外に思われるかもしれませんが、「読書」もリラックスを助けてくれます。自分のペースで読み進められるので良いのかもしれません。
このほか、簡単なリラクゼーション法を使ってみるのも効果があります。
例えば、布団に入ったままで体の緊張している部分を探し、そこにしばらく意識を置いておくだけでゆっくりと緊張がほぐれていきます。
また、頭から足先へ順番に意識して緊張を緩めていく方法もあります。眉間をゆるめ、目の周りをゆるめ、口元をゆるめ、あごをゆるめ、首筋をゆるめ、肩をゆるめ、腕をゆるめ、・・・といった具合に細かく部分に分けてゆるめるよう意識していくのです。そうしてリラクゼーションが進んでいくと手足が自然とポカポカしてきます。
このように、リラクゼーションは体の感覚を意識して味わう時に起こりやすくなります。そして、香りや暖かさ、心地よさを味わっている時には、不思議ですが同時に考えごとができません。そのため、不安や心配からくる緊張がさらにゆるんで眠りやすくなるのです。
リラクゼーションはやればやるほど慣れて上達していきます。最初は時間がかかって面倒かもしれませんが、根気よく続けてみましょう。
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